FF7Rの発売も間近。ということで、FF7を語る上で欠かせないヒロイン「エアリス」についても語っていきたいと思います。本編の振り返りや、性格、対人関係などを考察します。めっちゃ長いです。
先のファイナルファンタジー大投票では、見事3位に輝いた「エアリス・ゲインズブール」。
7勢では2位と、人気の衰えは全く感じられません。
今回はそんな不動のヒロイン、エアリスについて語っていきます。
筆者の主観、妄想も混ざってますので、ご了承ください。
(派生作品の解釈は含みません、未プレイ勢です)。
※本家無印版の設定を元に考察しています。リメイク版ではありません。
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目次
エアリス・ゲインズブールとは
世界でたった1人、古代種(セトラ)の血を引く女性です。
正確には人間と古代種のハーフで、母親が純粋(多分)な古代種のイファルナ。
父親は神羅の科学者ガストですね。安くて美味しい。
エアリスは幼くして両親を亡くし、ゲーム冒頭では義母のエルミナと生活しています。
職業は花売りで営業スタイル、たくましすぎる。
古代種とは
物語のキーパーソンとなる古代種の存在。
星(自然)と共存しながら旅をし、至上の幸福が眠ると言われる「約束の地」を知る種族です。
エアリス曰く、「たくさん旅をして感じるの、ああ、ここが約束の地なんだって」とのこと。
彼女自身も約束の地がどこかを知らないことになります。
古代種はもともとたくさんいた人種ですが、ノルズポル(ゲーム内でいうアイシクルロッジ付近)に“災害”が飛来したことで絶滅寸前に。
その災害は親しい者の姿を真似てウイルスをばらまき、セトラの多くをモンスターに変えました。
姿を真似るのは、ジェノバ細胞の擬態能力と同じですね。
襲来した災害はジェノバだったのでしょう。
モンスターに変えた理由ってハッキリ説明ありましたっけ…ジェノバ細胞を埋め込んで屈強な兵士を作る、人工ソルジャーの布石要素なのかもしれません。
古代種の末裔であるエアリスも、作中で能力の片鱗が見られます。
古代種の神殿に訪れた時は、見えない何かと懸命に話そうとするシーンがありますね。
植物が滅多に育たないミッドガルで、花を育成し売っていたのも、自然と共存するセトラの能力があったからこそでしょう。
もう1つ重要な役目が、白マテリアを持っていて、「ホーリー」を唱えることができる点。
メテオに対抗できる、唯一の魔法と言われています。
エアリスがなくなった時点でホーリーは詠唱完了しており、その発動の邪魔をしていたセフィロスを倒すことが最終目的になりました。
基本的に本家の流れを汲んだリメイクのOPですが、本家よりもエアリスが星と対話してる感が出ているような気がしました(魔晄?ライフストリーム?が噴き出してる所をじっと見つめるシーン↓)。
神羅に狙われる理由
神羅は魔晄エネルギー産業によって繁栄している企業です。
魔晄はいわば電力・原子力のようなエネルギーとして、人々の生活を豊かにするものと認識されています。
本来魔晄とは、「ライフストリーム」と呼ばれる星の生命力、生命そのもの。
死んだ人の魂はライフストリームとなって星を巡り、また新たな命になるという、輪廻天生のような仕組みになっています(コスモキャニオンのじっちゃんより)。
しかし、神羅にとっては自らが栄えるための重要な資源。
消費する一方では、いつかそのエネルギーも尽きると考えます。
神羅は約束の地の存在を知ると、「約束の地=魔晄の豊かな地」と解釈。
そのため、約束の地の在り処を知っているであろう古代種=エアリスを狙っているのです。
幼少期のエアリス
生まれて間もなく神羅に襲撃され、ガストは恐らく他界(撃たれた気がする)。
イファルナと共に神羅に捕らわれ、研究所での生活を送ります。
7歳の時にイファルナと共に研究所を脱走。
その際にイファルナも力尽きてしまい、偶然居合わせたエルミナに育てられることになりました。
子供の頃から古代種としての能力を開花させていたエアリス。
「心だけになって会いに来たけど、星に還ってしまったの」と、エルミナの夫の戦死を告げるシーンは印象的です。
エルミナにだけその力を明かしていたようで、神羅側にはひた隠しにしていました。
もちろんバレバレではあったわけですが、「あの子が必死に隠そうとしていたから」と、エルミナも神羅に知らぬ存ぜぬを突き通していた訳ですね。
作中ではマリンを人質にとられたため、ついに神羅に連行されてしまいます。
「あの子、大丈夫だから!」と必死に叫ぶエアリスと、彼女の名を呼び手を伸ばすティファ、良きシーン。
クラウドとの出会い
「デート1回!」で有名な、クラウドとの出会いのシーン。
クッションになる花畑めっちゃ強いなぁと子供ながらに思いました(厳密には屋根もクッションになってるけど)。
初対面の人間にデートでボディガードを雇える度胸、尋常ではありません。
ここは、「ザックスに似ているから」という興味や好奇心で動いているんでしょう。
後に本物のクラウドに気づき、彼自身に惹かれていくわけですが。
クラウドの瞳の色について指摘するシーンは、数少ないソルジャー情報が知られるポイント。
魔晄を浴びた人間は、特有の不思議な色になります。
クラウドは、緑〜水色っぽい目をしていますね(セフィロスも同じ色)。
エアリスも他のキャラクターとはまったく違う瞳の色をしている(エメラルドグリーンみたいな色)ことから、古代種も外見的な違いが瞳に現れるのかもしれません。
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エアリスと周囲との人間関係
義母のエルミナ以外には、神羅(タークス)の監視下におかれていたため、親交のある人物はいなかった模様。
ツォンが傷ついた際には「世界中でほんの少ししかいない、私のこと知ってる人」と、敵ながらも自分のことを知ってくれているツォンに対して気遣いがみられます。
タークスによってエアリスに近づいた人間は……的な裏事情もあったのではないかと。
ザックスは神羅の人間(いわばタークスの身内)だったので、要注意人物とは指定されなかったのかな(CC未プレイですが、その辺の描写はあるのでしょうか)。
クラウドの場合は出会った瞬間、その時の監視役だったレノが参上したので、やはり神羅関係者以外はエアリスに近づけなかったのでしょう。
コミュ力の高そうなエアリスですが、こうした特殊な生活環境のせいもあって“仲間”と呼べる関係の人はいなかった様子。
クラウドたちとの旅は、監視生活から脱却し、広大な世界を知ることができた最初で最後の体験だったはずです。
ティファとの関係
ティファの想いには恐らく気づいていながら、自分の気持ちに素直なのがエアリスです。
この辺りは好みが分かれる所でしょうが、キャラクターの好対照な部分が出ている所でもあると思います。
まあ、どっちも譲り合ってても、それはそれで面白くないですしねw(クラウドも奥手だから恋愛進まない…)
コスモキャニオンでは一緒にいるなど、友情が垣間見えるシーンもあります。
エアリスが亡くなった時、ティファがエアリスの頬を撫でて泣きながら走り去るのがグッときますよね。
恋のライバルではありつつも、決して犬猿の仲ではない。
例えば同じ男性と付き合った女性同士が後ですっごく意気投合するみたいな、女ならではの関係性があったのかなぁと推測されます。
エアリスは本当のクラウドに気づいていた
エアリスは作中で唯一、本当のクラウドの存在に気づいていました。
ゴールドソーサーのゴンドラ内で聞ける「あなたを探してる、あなたに会いたい」はエアリスの代名詞。
なぜエアリスだけがクラウドの正体に気づいたのでしょうか。
個人的には、古代種の超パワーとかではなく、エアリス自身の性格や考え方が影響したのではないかと思っています。
クラウドをよく見ていた、つまり恋をしていたことも手伝って。
じゃあティファもクラウドに恋してたやろ!と突っ込まれそうですが。
この時のティファは、もちろんクラウドのことは好きにしろ、自分の記憶に自信がなく不安を抱いている状況です(クラウドが知らないはずのこと知ってたりして、怖ってなってる時)。
好きだけど、本当に本当のクラウドなのかな?もし違ったら私はどうしたらいいんだろ…指摘してクラウドがいなくなったら嫌だし、とりあえず様子を見よう……という状態でした。
なので作中では恋心はありつつも、不安な気持ちの方が勝っていたのではと。
本当にクラウドが心配なら、やはり濁しながらでも真実を伝えるべきだったとは思いますが、そこは彼女の弱さであり、未熟な部分だったのでしょうね。
当時のティファは、自分の不安を押し殺すことで精一杯で、クラウド自身のことをしっかり見る余裕がなかったのではと思います。
クラウドへの想いとハッキリ向き合うのは、精神世界後になるのでは。
対してエアリスは、最初はクラウドとザックスを重ねて見ています。
「あなたの中に、彼を見ていた」と、ゴンドラデートでも言っていましたよね。
そこから「でも違うの、今は違う」と続き、クラウド自身に惹かれていることがわかります。
エアリスは過去のクラウドとティファのことは知りませんし、記憶も共有していません(カームの村だっけ?そこで情報としては共有するけど)。
なのでティファのような不安を抱く必要もなく、まっすぐ彼に恋ができた。
本当のクラウドに会いたいと言っているあたり、それを(真実を)受け止める覚悟もあったでしょう。
逝く直前はクラウドを終始守ろう、励まそうとしていた点から、最終的には愛に近くなってるのかもしれません。
エアリスが好きだったのは偽物のクラウド?
ここで疑問が生まれます。
エアリスが生きていた時のクラウドは、擬態クラウドであり偽物の自我をまとっていた状態です。
それなのに、クラウド自身に惹かれるとは一体?(自分で書いててアレってなっちゃった)
…しかし、これってティファも共通なんですよね。
ティファとクラウドの接点は、給水塔の約束だけです。
ここからグゲッて駅で再会するまでは、お互い会うことがありません(厳密には会ってるけど、ティファ側がそれを認知するのは精神世界)。
そしてその再会から擬態クラウドがスタートするので、ティファと接しているクラウドも、自我を失った状態なのです。
…ということは、二人は偽物クラウドのことが好きだったのでしょうか。
うーん、でもエアリスは本物の存在に気づいてなお想いが継続しているので、やはり上述の通り受け止める覚悟の上で、それでも好きだったと推測できます。
ではティファは?
彼女はこれから本当のクラウドと一緒に生きていくことができるので、それからゆっくりと知っていく、というのも遅くはないでしょう。
…とは言ったものの、やっぱり全てが全て偽物じゃないですよね。
擬態中の記憶もしっかり継承してEDに向かいますし。
むしろそれまでの自分は全部偽物だから俺関係ない!なクラウド、超絶嫌すぎます。
エアリスは戻ってくる気だった?
クラウド「きっと命をかけてこの星を守ろうと…」
ティファ「本当にそうかな?帰ってくる気だったんじゃないかな。エアリスは誰よりも明日のことを楽しみにしてたと思う」
ホーリーを唱えに単独行動したエアリス。
クラウド、ティファはそんな彼女を想い、このようなニュアンスのセリフを発します。
個人的にはどっちも正解なんじゃないかなと思っています。
エアリスは基本前向きな性格なので、仲間の前ではティファの言うようにポジティブなセリフを喋るキャラクターです。
色々な場面でそれが出ているので、ティファのセリフはすんなり受け入れる方が多いでしょう。
「全部終わったらまた、ね?」も、帰ってくる気持ちがあったからですもんね。
一方で、クラウドのセリフも間違っていないんじゃないかなぁと。
命の危険が及ぶような場面だったからこそ、精神の不安定なクラウドを置いて、彼を仲間に任せて一人で向かったのではないでしょうか。
これを踏まえて「全部終わったらまた、ね?」を聞くと、全部終わる=命が尽きてライフストリームで再会する、と思えなくもありません(ラストの手を伸ばすところで伏線回収)。
また、デートをしている場合の限定のセリフだったかもしれませんが、忘らるる都に行く直前に、「クラウドのこと忘れない、ずっとずっと忘れない…」的なセリフもあったはず。
生きて帰るつもりなら、こんなこと言わないと思うんですよね。
だからこそ、命がけで向かったんじゃないかなと想像してます。
エアリスの悲劇性を強調したり、聖女化するのは好きじゃないのですが、ここの場面は自分なりにそう解釈しました。
※後で調べると、どうやら「クラウドのこと忘れない」関連のセリフはどうやら解体新書内のもの?のようで、ゲーム内では言ってないみたい…うろ覚えで大変申し訳ないです。ファン失格。
エアリス・ゲインズブール総括
恋愛面ではグイグイキャラということで、好きな人はハマり、嫌いな人は受け付けない!ってまでにいっちゃう属性かな。
死んでしまうことで毒味が薄れた感もありますが、私は女性としてのエアリスも好きです。
PTでは貴重なヒーラー要因で、特に最終リミット技がチート級に強力だったエアリス。
途中で使えなくなるのは非常に残念ですが、DLCとかで参戦もありなのかな?
ロッドでの攻撃はあまり役に立たなそうです。
体験版からしても回復役が重宝されそうなので、バトルでの活躍が待ち遠しいですね。
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出典・要約・引用:スクウェア・エニックス「ファイナルファンタジー7」(1997)
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