steamで配信されている無料ゲーム「Biphase」のプレイレビューです。
本作は中国の開発チームが作ったパズルアクションゲーム。
とある病をテーマとした、赤と黒で構成される世界観が特徴となります。
双極の精神構造が描くものとは何か、プレイすると見えてくる?
目次
『BIPHASE』はこんなゲーム
・ 脳トレ感覚で集中できる
・ 音楽、ビジュアル含め芸術的な演出
・ EDまで1時間30分ほどでプレイ可能
一見するとシンプルなデザインですが、プレイしていくと演出が練られているのがよくわかります。
白、黒、赤の無機質な世界と、ピアノをメインとしたBGMで、アートを見ているような気分にさえなりました。
ジャンプを基礎とした軽いアクション操作が求められますが、基本的にはギミックを利用してゴールを目指すパズル系のゲームです。
ごちゃごちゃ感のない設計で、集中してプレイできます。
単なるパズルアクションではなく、病をテーマにメッセージ性も盛り込まれていますよ。
赤と黒が入れ替わる独特のシステム
ジャンプするたびに赤と黒の性質が入れ替わり、それを利用してゴールを目指すゲームです。
ジャンプせずに足場を移動した場合、入れ替わりは発生しません。
ダイヤ型のシンボルはギミックのスイッチで、近くに到達するとEキーで作動できます。
ギミックは赤黒共通で動く場合と、赤だけ、黒だけ(月?太陽?の色と同じ色が動く)のケースがあるので、確認しながら作動させましょう。
ステージごとの仕組みを理解して進めていこう
全部で9ステージあり、進んでいくとこれまでと違うルールも登場します。
そうなると、赤と黒を入れ替えるだけでは、なかなか困難に。
ステージごとの特徴、仕組みを把握することで、ゴールへの道が開かれますよ。
柔軟に思考を巡らせ、ルートを予想しながら進んでいきましょう。
足場のない所に落ちても、落ちる前の状態を引き継いでリスタートできます。
残機などなく何度もやり直せるので、焦らずじっくり楽しみましょう。
メランコリックでいて刺激的、まさに双極の世界
赤と黒という色と、キャラが跳ねるたびに反転するステージ。
これらの要素で、双極の世界観を巧みに表わしている作品だなと感じました。
テーマ自体は病気なので、ポジティブな内容ではありませんが、決してドロドロしっぱなし、病みっぱなしの雰囲気でもなかったです。
その病を抱えている人の内面や心情をゲームという形で、演出やBGMだけでなく、システムでも伝えようという気持ちが汲み取れます。
Biphaseの感想
全ステージクリアした後の感想です。
ゲーム的には物語があるというより、病気に対する理解を深めるような内容でした。
そういった意味では、感想中にストーリーのネタバレ的なものはありませんが、EDがどんな演出であるかのバレはありますので、ご注意ください(感想は下へスクロール)。
9つ目のステージをクリアすると、そのままEDと思われる演出が流れ始めます。
ゲーム中に登場する“双極”という言葉から連想できますが、双極性障害をテーマに作られた作品です。
それらをどのように描写しているかは、上述の通り。
冒頭やプレイ中は、言葉よりもゲーム性と演出で理解を深める作りになっているのですが、最後は言葉を尽くした構成になっているのが、ちょっと驚き。
また、ED中もプレイヤーが操作する箇所がいくつか用意されていて、手が込んでいます(操作自体は進んでいくだけの単純なもの)。
最後までプレイヤーの意思で進めていくことで、より内容が心に注がれるのではないか。
そんな作り手の想いが感じられましたね。
アート性さえ覚える。精神世界を描いたパズルアクション
攻略のポイントは、頭を柔らかくして全体を見ること。
ときには単純な思考が、道を切り開くヒントになりますよ。
アーティスティックなビジュアルとは裏腹に、テーマはずっしりと重みのあるBiphase。
パズル自体の難易度も程よく、解けた時の達成感も味わえます。
Steamにて無料で配信されているので、ぜひチェックしてみてください。
Biphase 開発元:Seed Lab,Biphase Team パブリッシャー:Seasun Games
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