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【レビュー】『MOTHER2』を振り返る|大人だからこそ泣ける名作(ネタバレ)

SFC用ゲームとして発売された「MOTHER2」。
初見プレイを実況動画にしてお届けしましたが、ブログでもプレイの振り返りを含めてレビューしたいと思います。

最近ではニンテンドーswitchオンラインにも追加され、話題になりましたね。
この記事ではストーリーのネタバレがあるため、未プレイの方は閲覧にご注意ください。

▼YouTubeにてゲーム実況チャンネルを開設しました!

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プレイする前の『MOTHER2』

私の中では「伝説のRPG」に位置付けられていました。
まだプレイしたことがないという意味のほかに、よく耳にする“神ゲー”という言葉も手伝って。
特にストーリーを愛する声が多いことも、知っていました。

UNDERTALEの製作者TobyFox氏がリスペクトしていると知ったのも、プレイへの意欲が増した理由の1つ。
あの神ゲーの作者が推すくらいなので、私の中では相当ハードルが上がっていましたね。

プレイした後の『MOTHER2』

全42パートに分けて投下してきたMOTHER2実況動画。
初めてのゲーム実況でしたが、“ずっと遊びたかったMOTHER2”というだけで、モチベーションだけは一丁前でしたね。
喋りは置いておくにしろ、音質の悪さに泣きべそかきながら編集の日々でした。

そんな言い訳はともかく、動画を振り返りながら感想を綴っていきます。

想像よりもずっと“RPG”しているRPGだった

ストーリーが良い!という先行知識があったので、とにかく物語重視のゲームな印象がありました。
いざプレイしてみると、そのイメージは良い意味で覆されます。

まず総合的に、しっかりとLv上げをする前提で敵の強さが設定されているように感じました。
先制攻撃の方法がわかりやすい、格下との戦闘を瞬時に終わらせるといった、Lv上げを楽にするシステムが用意されていたのも、そう思った理由です。

RPGといえばLv上げ、といっても過言ではありません。
想像以上にどっしりとしたRPGが基礎になっていたのが、印象に残りました。

Lvだけ上げていても、状態異常への対策ができていなければ立場が逆転する、といった場面も。
頭にきのこが生えたり、ダイヤモンドになれるのも、このゲームの醍醐味なのかもしれません。

仲間の個性を生かした戦闘も楽しい

こちらも王道のRPG部分でしょう。
ロールプレイを絵に描いたような、仲間の個性を生かした高戦略性バトルが魅力的でした。

PSIが得意、特別なアイテムを使いこなせるなど、専門家気質の仲間がずらり。
彼ら彼女らをどう生かすかで、戦闘の幅が幾重にも広がりました。

私もプレイ中によく活用しましたが、“壊れた道具を直して使う”システムが楽しいですね。
ペンシルロケット5や20の強さにはドン引きしつつも、遠慮なく使わせてもらったものです。
ボスの単純な強さで行き詰まったら、機械系の敵以外にはペンシルロケット5や20がおすすめですよ。

物語も基本的には王道展開

途中まではコミカルな要素が多いストーリーですが、終盤の終盤になってブワーッとシリアス展開へなだれ込んでいきます。

8つのパワースポットを巡り、それぞれで自分の生い立ちや思い出の部分に触れ、家族の愛を一身に受けて育ったことを実感する主人公=プレイヤー。
さらに旅先で出会い、協力してくれた人々の優しさを肌で感じます。

愛する人たちが暮らす世界を守ること。
何も喋らない主人公ネスが、この旅の先で自分がどうなるのかに疑問を持ちながらも、生体を捨ててまで過去へ行ったのは、そういった気持ちが戦う理由になったからでしょう。

さらに、悪友とも言えるポーキーが、なぜかギーグ側についてしまったこと。
少なからず、主人公にとっては衝撃的な展開だったはず。
途中までは“なんかうざいやつ”だった彼が、真に対峙する相手だとわかった時は、ゾッとしましたね。

そんなポーキーですが、マジカントでは本音に触れることができます。
主人公を認めつつも認めきれない、自分だってアイツ以上に何かできるといった、複雑で歪んだ感情が読み取れました。
“ともだち”という関係が壊れ始めたのは、いつからだったのか。
別の時代に行くと言い残して消えたポーキー、MOTHER3で再会は叶うのかな?

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アクが強いキャラ!アクが強いアイテム!

ゲップー、どせいさん、トンズラブラザーズ、トンチキさん、アンドーナッツはかせ。
なんだか耳から離れない、アク強の名前が目立つのもMOTHER2の特徴でしょう。
運送屋なのにエスカルゴとは、これいかに。
名前に反して、大抵の場所はすぐに来てくれる優秀な運送屋さんです。

こうしたアクはアイテムにも反映されており、名前だけでは何に使うのかよくわからない物が結構出てきます。
くわがたむし、ぶんどき、ものさし……いりましたか?w

消費アイテムはもちろん、イベントに必須なキーアイテムも個性派ぞろい。
たこけしマシンとこけしけしマシンが共存する世界線は、MOTHER2だけだと思います。

アイテムの種類が多すぎて、荷物の管理に苦労するところがネックでしたね。

テキストそれぞれに作者の愛を感じる

主要キャラクター以外のモブキャラたちに用意されたセリフ、こちらにも愛情が感じられるゲームでした。
まさに糸井重里節。
セリフがいちいち可愛いので、会うキャラ全員に話しかけたくなっちゃいます。
特に意味のないセリフなのに、なぜだか意味深に聞こえるのは、さすがです。

どせいさんなんか、その最たるもの。
特有のフォントを使っていることもあって、強烈なインパクトを残してくれました。

MOTHER2は、色々なことばで構成される世界観そのものが魅力的なのですね。

一筋縄ではいかない攻略ポイント

正統派RPGとしての評価をメインにお届けしてきましたが、お待たせしました。
MOTHER2がMOTHER2である所以は、これから綴っていく一筋縄ではいかない部分にあるのではないかと思います。

代表的なポイントはいくつかありますが、その1つが滝の裏の入り口。
ゲップーのアジトへ行くための入り口なのですが、合言葉を要求されます。
どせいさんから「3分待て」というヒントがあるのですが、ホントに3分待つと入れてくれるんです。
親切なのか不親切なのかよくわからん!

当時のSFCといえば子供が遊ぶものだったと思いますが、そのまま何もせず3分待機できる子ってどれくらいいたんだろうか。
いや、子供だからこそ、素直に3分待てると踏んでのギミックだったのかもしれない。

このアジト内にいるボス“ゲップー”にも泣かされました。
動画では1戦目の終盤でカラクリに気づいたものの、時すでに遅し。
こういう一捻りがたまーにあるのが、MOTHER2の面白いところです。

テレポートαを覚えて、「やったー!これで移動が楽々だ!」と思わせてからの、テレポート自体が癖のあるPSIだと気づかされるヤーツ。
ホントにこのシステム考えた人、良い意味でどうかしてます。

それから何と言ってもラスボスのギーグ戦。
動画でも解説している通り、初回プレイ時には違和感を覚えつつもギミックに気づけませんでした。
2戦目にしてようやく突破口を発見。
その時の、希望の光がさした瞬間を全身で感じられたのは、本当に大きな感動でしたね。
ネタバレ踏まずにここまで来て本当に良かった、そう噛み締めたラスボス戦でした。

今だからこそ遊んで欲しい『MOTHER2』

switchで当時のゲームがたくさん遊べる、素敵な環境になりました。
思い出を蘇らせてくれたり、あの時とは違った感覚でプレイできることもあるでしょう。

MOTHER2は大人になってプレイすることで、恐らくは子供の頃とは違う印象を抱くゲームの1つだと思います。
大人の視点で触れるからこそ、涙腺にくる作品なんじゃないかな。
大きくなった今だからこそ遊んで欲しい、システムも物語も素晴らしい作品です。

▼ニンテンドーswitchオンラインに加入していない場合、レトロフリークを使用してのプレイがおすすめです

スーパーファミコンの互換にターゲットを絞ったレトロフリーク

権利表記:©1994 Nintendo
©1994 SHIGESATO ITOI/APE inc

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